サントメ・プリンシペ社会民主主義共和国
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サントメ・プリンシペ社会民主主義共和国
Governo Autônomo Democracia Social de São Tomé e Príncipe
サントメ・プリンシペ社会民主主義共和国（-しゃかいみんしゅしゅぎきょうわこく、葡語: Governo Autônomo Democracia Social de São Tomé e Príncipe、英語: Sao Tome and Principe Social Democratic Autonomous Government）、通称：サントメ・プリンシペ（英語: Sao Tome and Principe）、略称SSGは、大西洋の一部であるギニア湾に浮かぶ火山島であるサントメ島、プリンシペ島、そしてその周辺の島々から成る、世界初の社会主義体制と律令制の混合国家である。首都はサントメ島サントメである。
概要
歴史
ボルトガル植民地時代（参考文献）
独立運動
自治政府樹立から建国へ
テレベンス政治
サントメ＝プリンシペ内乱
明建の改新
内乱が集結した翌1月7日から23日にかけて、キレビリュ総務大臣らは、ユーラフリカ、スペイン、アルビオン＝バラート、オーストララシアを訪問してこれらの国と基本条約を締結し、国交を樹立させた（通称外交開化の四条約）。これはシベリア連邦のもとでの自主的冊封国家としての旧来の国体からの脱出宣言でもあった。
1977年3月2日、王政樹立法が成立し、政府はミゲル氏の国王即位を認可。ミゲル氏は正式に｢大王（だいおう／おおきみ）｣として即位宣言を行い、ミゲル1世となった。
また新しく元号が建てられ、1977年は｢明建元年｣となった（典拠は『日本書紀』孝徳紀）。
8月、デモ活動がようやく収まって来たのを受けて特別総務委員会が解散された。ディンヘイロ委員長は、そのまま空席であった最高閣僚会議議長に就任した。
11月には、人民議会の総選挙と大統領、最高閣僚会議議長による新閣僚の任命により、カンポ＝プレジール内務卿を総務大臣とする新しい閣僚委員会が成立した。ゴルバチョフ大統領もこれと時を同じくして｢純粋なサントメ人民にこの職を譲る｣と表明して辞任した。大統領選挙が行われてデ・マドルガーダ民族院議長が第2代大統領として就任し、共同大統領制から単一大統領制に完全に移った。
国際社会との関わりと国内改革
新たに成立したカンポ＝プレジール内閣（1977〜82）は、テレベンス氏亡き後の更なる新体制確立を進めていった。
1978年3月、ミゲル1世の即位の礼及び戴冠の儀に出席するため来訪した、イギリス・シベリア・スペイン・ユーラフリカ・ランスポール・レゴネシアとサントメ・プリンシペの7カ国による代表者会談が行われ（サントメ七カ国会談）、サントメ合意が取りまとめられた。この規定により、我が国はレゴネシア・ランスポールと国交を結んだ。
カンポ＝プレジール内閣は、1980年まで2年以上に渡り全土の検地を実施し、これにより各地域によって差があった度量衡が統一され（1反＝300歩＝10a、1間＝6尺3寸＝1.8mなど）、新税導入などのための土地整理が進んだ。
80年にはレゴネシア公国との間に軍事同盟協約が締結され、以後レゴネシア軍が国内に駐留することとなった他、翌81年にはレゴネシア・マリネラとサイゴン貿易協定を締結し、いわゆるサイゴン貿易が開始された。
80年10月、1月に起こった総務大臣による舌禍事件（新市民舌禍事件）により内閣は総辞職。エンシーノ副総務大臣が組閣し、エンシーノ内閣（80〜）が成立した。
82年1月、アジア地域で極東大戦が勃発すると、レゴネシアとの軍事同盟に基づいて、この戦争に参加するか否かの議論が過熱した。しかし、ミゲル1世が海学会を通して公聴会で提出した、いわゆる「同盟吟味の宸翰」への対応について議論がまとまらず、結局戦争終結まで参戦することはなかった。
また、同月には大日本帝国連邦の民間軍事組織侍ジャパンの構成員50余名が、サントメ国際空港で乱暴を働く事件が発生。武下毅兵部卿・兵部卿直属武士団と決闘を行ったあと、ユーラフリカ軍の仲介により事件は収束した（侍ジャパンの変）。この事件は極東大戦の初戦に数えられることもある。
82年10月、大王・大統領の職掌や議会の新税制定権などを初めて明文化した明建格式が施行された。また、これに基づいて新税法も施行され、社会保障制度が開始された。
また同月、サントメの主導により、サントメの領域とアフリカ地域の世界連合信託統治領を構成地域として、アフリカ非核兵器地帯を成立させた。
内乱終結から明建格式施行の一連の改革を、政府は大化の改新になぞらえ、｢明建の改新｣と呼んだ。
コンゴ情勢とサントメ・プリンシペ
1984年1月、コンゴ（ザイール）地域に、イギリスの保護のもと、自由コンゴ共和国が成立した。しかし、その直後カタンガ地域が分離独立を宣言し、コンゴ動乱が始まった。サントメとイギリスは動乱に対する調整機関としてコンゴ＝カタンガ動乱和平諮問協議会を設置し、一時カタンガ共和国の独立を承認したが、最終的にはカタンガ地域を「住民の支持を得ていない独立」と断定し、イギリス軍はカタンガ地域への本格的な武力制圧を開始した。
この動きに対して、カタンガ地域を支援していたユーラフリカ連邦がカタンガ地域での水爆実験の実施を発表し、サントメはアフリカ非核兵器地帯の枠組みの存立が危ぶまれるとして強い懸念を示した。サントメはアフリカ非核兵器地帯に人民コミューン連邦を引き入れ、非核兵器地帯の枠組みの強化を図る他、国際原子力機関（IAEA）の設置や核不拡散条約（NPT）の制定を推進し、核兵器拡散の抑止を狙った。また、同時期にはイギリスと聖英通商航海条約を締結し、海上交流が推進された。
急速な経済成長を助けた一方、人口急増や貧富の拡大といった問題を解決できず、コンゴ地域を取り巻く情勢への対応に右往左往したエンシーノ内閣は、野党から不信任案が度々提出されて、同年8月、ついに内閣は総辞職した。
震災と恐慌
エンシーノ内閣に代わってレセルバ内閣が成立した翌日の8月24日、サントメ島北東沖を震源とするマグニチュード8.6相当の大地震が発生し、最大20mに及ぶ大津波がサントメ・プリンシペ両島の海岸部を襲った。首都サントメは政府官庁や大王宮が浸水した他、国内唯一の中央銀行や株式市場が壊滅し、国家の非常事態が宣言され、ミゲル1世はサントメ島南部のサン・ジョアン・ドス・アンゴラレスへの奠都を発表した（まもなくメトロポ・アンガレスに改名）。
政府は国内がどれほどのインフレ状況か把握できず、手探りで対策を実施して行った。
まず政府は、サントメ中央銀行が停止して金融政策が不可能になったため、イギリスから1ポンド札を大量借入れし、ドブラ印を押して国内紙幣にして、貨幣流通の活性化を促し、貨幣の需給を均衡化しようとした。また、アンゴラレス第一銀行本店でモラトリアムが実施され、同銀行を第2の中央銀行とし、自国貨幣の発券を再開させようとした。しかし、これが実施中である旨を樅山宣謙大蔵卿が初めて公表した際、樅山大蔵卿が地方銀行も対象になる可能性があると受け取れる失言をし、これを機に各地に取り付け騒ぎが拡大し、84年末までには国内の金融機関の3割が倒産し、それが企業や個人に重大な影響を及ぼすという異例の事態となった（水泡恐慌）。
こうして政権は支持を失っていき、11月に労働党が総選挙で大敗北を喫して、レセルバ内閣は組閣からわずか77日で総辞職を余儀なくされ、これが最後の労働党単独内閣となった。
「挙国一致」内閣の成立
総選挙後に総務大臣に就任したのが、国民党総理のオスカル・モンテソンであった。モンテソン内閣は、国民党・労働党・十字架同盟の3党連立内閣であった。
丙寅革命
革命新政府の内政
寿徳の大乱
政治
現在議席を持つ政党や政治的影響力のある学派
サントメ・プリンシペ自決連盟（SPLD）
1911年、前年のボルトガルでの第一共和政の開始とポルトガル王室のサントメ島への亡命を受けて現地人によってサントメで結成された、サントメ・プリンシペ地域のポルトガル人からの独立を目指した政治団体サントメ独立民主同盟を前身とする。
この団体は翌年ポルトガル王国亡命政府によって弾圧され解散命令を受けたが、引き続き水面下での活動が続けられた。1939年には日聖社会主義者総連合と海学会の後援を受けて再度表立っての活動が開始され、同年にサントメ自決連盟（SLD）と改名し、41年の自治政府成立までの一連の独立運動を主導した。42年、サントメ・プリンシペ自決連盟（SPLD）と改称した。
SPLD系政党
サントメ・プリンシペ労働党〔中道左派〕
1936年結成。SPLD系政党の中で最大派閥の地位を維持し、自治政府成立以来の第1与党。軍縮派が多くを占める。
サントメ・プリンシペ解放民主同盟〔左派〕
1984年の震災後に、労働党を離脱した保守主義系左派が結成した政党。86年現在は最大野党として、改新党とサントメ・プリンシペ民主連合を結成して、政府との対決姿勢を鮮明にしている。
サントメ・プリンシペ改新党〔右派〕
1984年の震災後に、労働党を離脱した革新主義系右派が結成した政党。現在は最大野党として、解放民主同盟とサントメ・プリンシペ民主連合を結成して、政府との対決姿勢を鮮明にしている。
サントメ・プリンシペ国民党〔中道右派〕
1940年にサントメ・プリンシペ民主党として結成。SPLD系政党の中で右派の最大党派。自治政府成立以来の第1野党。76年にベーリング島事件を起こし、77年に極右派を除いて改名・再結成した。 84年の震災後の総選挙で議席を伸ばし、政権与党となる。軍縮派と軍拡派で半数ごとに分かれる。
サントメ・プリンシペ十字架同盟〔中道〕
1942年結成。キリスト教カトリック系の政党。84年成立の第1次モンテソン内閣で与党参画。
プリンシペ進歩党〔中道左派〕
自治政府成立（1941年）直後に結成。プリンシペ島及びその周辺の諸島の住民の政治参画を目指す政党。議席は少数。84年成立の第1次モンテソン内閣で与党参画。85年末、民主連合に加入するが、 86年の第2次モンテソン内閣成立で与党参画し、脱退した。
日聖社会主義者総連合
1910年の大逆事件を受けて社会主義運動の弾圧を危惧し、サントメ島に亡命した日本の社会主義思想家や社会主義学者によって結成された社会主義団体。結成後には現地人の加入も増えていき、1970年代に構成員のうち半数が現地人となった。SLDの独立運動を支援し、サントメ・プリンシペ地域に社会主義思想を広めた。自治政府成立後にも多くの政治参画をし、社会主義的な国家体制をつくりあげた。略称は聖社連。
聖社連系政党
日聖社会労働党〔極左〕
1915年結成。サントメ・プリンシペ地域における最初の政党。海学会の結成や日聖共産党の解党を受けて中道左派政党から極左政党となる。自治政府成立時は野党第2党であった。
サントメ・プリンシペ社会党〔中道左派〕
1939年に聖社連とSLDの支援を受けた現地人が結成した。85年末、民主連合に加入するが、86年の第2次モンテソン内閣成立で与党参画し、脱退した。
（日聖共産党〔左派〕）
1938年に、海学会系政党に対抗する極左政党として結成された。57年にクーデターを起こしたことで、政府により極端な思想運動が国内を分裂させる恐れがあるとして、同年に解党命令を受け、日聖社会労働党に吸収される形となった。73年にシベリア・ソビエト連邦の要請で中道左派政党として再結党したが、議席は少数であった。76年にサントメ＝プリンシペ内乱を起こし、77年にユーラフリカ連邦共産党に吸収され、事実上解党した。78年にはユーラフリカ連邦共産党に合流しなかった元共産党員により、抗日サントメ共産主義戦線が結成された。
海学会
1919年の森戸事件により社会主義的学術研究の弾圧を恐れて、聖社連の招きを受けてサントメ島に亡命した日本人の社会主義学者によって、22年に社会主義啓蒙会として結成された。40年に津田左右吉の著書が発禁されたのを受けてサントメ島に亡命してきた歴史学者などが合流し、社会主義学者団体から単なる学者団体に変わった。41年に海学会と改称。
海学会諸学派
海学会は次のように様々な学派に分かれているが、これらは政党ではない。海学会は政党を結成しない代わりに人民議会の公聴会に出席するなどして政治的に影響力を持っている。
この国の政治機構が複雑かつ時代超越的な理由は、律令制定の過程でこの諸学派が様々な持論を公聴会に持ち込み、それが度々議会で承認されてきたことが大きい。
（未記述）
社会
北部（ロバタ県）
西部（レンバ県）
南部（カウエ県）
東部（カンタガロ県、メ＝ゾシ県）
首都部（アグア・グランデ県）
土地制度
経済（参考文献）
外交
パンアジア連邦（旧レゴネシア公国）
（アルビオン＝バーラト）
（ランスポール共和国)
軍事
Governo Autônomo Democracia Social de São Tomé e Príncipe
| 国旗 |  |
|---|---|
| 領域 |  https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Sao_Tome_a... |
| 公用語 | ポルトガル語、日本語 |
| 首都 | サントメ、メトロポ・アンガレス |
| 面積 | 総計 964k�� |
| 人口 | 約30万人（実質・1988年） |
| 独立 | 1941年12月9日 自治政府として独立 |
| 1952年 国家宣言 | |
| 邦暦 | 寿徳2年（1988年） |
| 標語 | #kawaii_gorbachev_hshs_sitai |
| 大王 | ミゲル・テレベンス1世 |
| 大統領 | エスタテッラ |
| 会議長 | 東金徳次郎 |
| 首相 | プレド＝デスティノ |
| 臨時政府 | |
| 大統領 | ジュスコーペ |
|---|---|
| 総務大臣 | (空席) |
| 兵部卿 | 武下連 |
サントメ・プリンシペ社会民主主義共和国（-しゃかいみんしゅしゅぎきょうわこく、葡語: Governo Autônomo Democracia Social de São Tomé e Príncipe、英語: Sao Tome and Principe Social Democratic Autonomous Government）、通称：サントメ・プリンシペ（英語: Sao Tome and Principe）、略称SSGは、大西洋の一部であるギニア湾に浮かぶ火山島であるサントメ島、プリンシペ島、そしてその周辺の島々から成る、世界初の社会主義体制と律令制の混合国家である。首都はサントメ島サントメである。
概要 
「社会民主主義」と政府名にはあるが、実質は日聖社会主義者総連合が厳格な社会主義思想の固持を会員に求めておらず、また海学会には功利主義者なども多くいるため、実際は社会主義を暫定国体とした緩やかな多主義構成の自治政府である。このような体制で分裂が発生しないのは、日聖社会主義者総連合と海学会が自治政府樹立に当たって、もし組織間や組織内で闘争が起こった場合は現地人組織のSLDが仲介にあたると規定を取り交わしたことが大きい。
国家信条については、反戦・主権在民・自由貿易と主張するグループがあれば、軍拡・絶対王政・鎖国と主張するグループもあり、さまざまな信条を持った者が自治について議論を交わす特異な政府となっている。
国家信条については、反戦・主権在民・自由貿易と主張するグループがあれば、軍拡・絶対王政・鎖国と主張するグループもあり、さまざまな信条を持った者が自治について議論を交わす特異な政府となっている。
歴史
ボルトガル植民地時代（参考文献）
1469年、アフリカの西端に位置する無人島であったサントメ島とプリンシペ島にポルトガル人が初めて到来した。3年以上、この2つの無人島を探索した後、ポルトガルの航海者たちは、この島々がアフリカ本土への寄港地として好適であると結論した。こうして両島はポルトガルの植民地となった。
初めて入植に成功したのはポルトガルの下級貴族であったアルヴァロ・デ・カミニャとアントニオ・カルネイロの二人であり、1490年代末のことであった。カミニャは1493年にサントメ島に入植し、ポルトガル王室（アヴィス王朝）から島の所有権を認められた。1510年にはプリンシペ島に貴族のジョルジェ・メロ率いる入植団が上陸した。初期の入植者はポルトガルからの流刑囚、職人、貧民からなり、彼らはキリスト教に強制改宗させられたユダヤ人を伴っていた。入植者はほどなく島の火山灰質の土壌が、サトウキビ栽培に好適であることに気付いた。しかし、両島に入植したヨーロッパ出身者は熱帯の気候に耐えられずに倒れていったため、フェルナンド・ポ島とアフリカ大陸から黒人奴隷がサトウキビ栽培と牧畜の為に導入された。ポルトガル出身の女性は両島には訪れなかったため、カーボベルデ諸島と同様に、数世代後には白人と黒人の混血（ムラート）の支配層が築かれた。サントメ島には1504年に最初の教区が置かれ、1534年には司教区への昇格と共に市政に移行し、また両島は1522年にカピタニアが廃止されて王領に戻り、ポルトガルの行政機構に編入された。
両島はアフリカとブラジルを結ぶ奴隷貿易の中継拠点としても栄えた。コンゴ王国の国王アフォンソ1世は、サントメ島の領主フェルナンド・メロの強欲と、サントメ島にてコンゴ王国から連行された住民が奴隷として酷使されていることを憂慮し、ポルトガル王マヌエル1世に対して、同島を封土として引き渡すように要求した。しかし、ポルトガルはこのコンゴ王の要求を無視したため、アフォンソ1世は1526年よりジョアン3世に宛てて幾度か手紙を書き、コンゴ王国を蝕む奴隷貿易を中止するように訴えた。ポルトガル王がこの訴えを無視した為、コンゴ王アフォンソ1世はローマ教皇パウルス3世に手紙を送り、1535年に教皇パウルス3世から事態に善処する旨の返事を得たものの、実際にはカトリック教会による奴隷貿易への対策はなされなかった。
1570年代にサントメ島は世界有数の砂糖の産地となり、1602年には4万アロバ（約600万トン）の砂糖が生産された。しかし、ポルトガル領ブラジルとの砂糖生産の競合、オランダとイギリスの海賊の攻撃、奴隷反乱等の複合的な進行によってサントメ島は17世紀前半中に急速に衰退した。また、17世紀前半のポルトガル・オランダ戦争の最中にオランダがサントメ島に上陸したものの、1648年にアンゴラからオランダ勢力を駆逐したサルヴァドル・コレイア・デ・サがサントメ島を奪回した。
18世紀にはサントメ島、プリンシペ島両島に対するポルトガル国王の統制は殆ど及ばず、また、フランスが数度に亘って両島を攻撃した。
1800年にブラジルからコーヒーが、1822年にカカオが導入された後、主にポルトガル人の不在地主と外国資本からなる農場主が絶大な権力を握り奴隷を使役するプランテーション経営がなされ、1860年代以後両島の経済は急速に拡大、1842年に約18コントに過ぎなかった両島の輸出額は、1910年には8000コント以上に達した。
1842年にポルトガルはイギリスと奴隷貿易を廃止する条約を結び、1856年に奴隷の親から生まれた子の解放を規定する法律が、1869年2月25日にポルトガル帝国全域で奴隷制を即時廃止する法律が制定され、サントメ・プリンシペ両島では1876年に公式に奴隷制度が廃止された。しかし、奴隷制度廃止と前後して1875年に植民地の原住民を労働させるための「奉公人制」を定めた法律が制定され、1878年に施行されたこの法律によって農業労働者は依然として奉公人制と呼ばれる実質的な奴隷制の下に置かれ、さらに1885年から1903年にかけて51,689人の奉公人がポルトガル領アンゴラから両島に導入された。この奉公人制はイギリスのチョコレート業者ウィリアム・キャンドベリイの報告書によってアメリカ合衆国、イギリス、ドイツ帝国などで大いに問題にされ、反ポルトガル運動がなされた。
初めて入植に成功したのはポルトガルの下級貴族であったアルヴァロ・デ・カミニャとアントニオ・カルネイロの二人であり、1490年代末のことであった。カミニャは1493年にサントメ島に入植し、ポルトガル王室（アヴィス王朝）から島の所有権を認められた。1510年にはプリンシペ島に貴族のジョルジェ・メロ率いる入植団が上陸した。初期の入植者はポルトガルからの流刑囚、職人、貧民からなり、彼らはキリスト教に強制改宗させられたユダヤ人を伴っていた。入植者はほどなく島の火山灰質の土壌が、サトウキビ栽培に好適であることに気付いた。しかし、両島に入植したヨーロッパ出身者は熱帯の気候に耐えられずに倒れていったため、フェルナンド・ポ島とアフリカ大陸から黒人奴隷がサトウキビ栽培と牧畜の為に導入された。ポルトガル出身の女性は両島には訪れなかったため、カーボベルデ諸島と同様に、数世代後には白人と黒人の混血（ムラート）の支配層が築かれた。サントメ島には1504年に最初の教区が置かれ、1534年には司教区への昇格と共に市政に移行し、また両島は1522年にカピタニアが廃止されて王領に戻り、ポルトガルの行政機構に編入された。
両島はアフリカとブラジルを結ぶ奴隷貿易の中継拠点としても栄えた。コンゴ王国の国王アフォンソ1世は、サントメ島の領主フェルナンド・メロの強欲と、サントメ島にてコンゴ王国から連行された住民が奴隷として酷使されていることを憂慮し、ポルトガル王マヌエル1世に対して、同島を封土として引き渡すように要求した。しかし、ポルトガルはこのコンゴ王の要求を無視したため、アフォンソ1世は1526年よりジョアン3世に宛てて幾度か手紙を書き、コンゴ王国を蝕む奴隷貿易を中止するように訴えた。ポルトガル王がこの訴えを無視した為、コンゴ王アフォンソ1世はローマ教皇パウルス3世に手紙を送り、1535年に教皇パウルス3世から事態に善処する旨の返事を得たものの、実際にはカトリック教会による奴隷貿易への対策はなされなかった。
1570年代にサントメ島は世界有数の砂糖の産地となり、1602年には4万アロバ（約600万トン）の砂糖が生産された。しかし、ポルトガル領ブラジルとの砂糖生産の競合、オランダとイギリスの海賊の攻撃、奴隷反乱等の複合的な進行によってサントメ島は17世紀前半中に急速に衰退した。また、17世紀前半のポルトガル・オランダ戦争の最中にオランダがサントメ島に上陸したものの、1648年にアンゴラからオランダ勢力を駆逐したサルヴァドル・コレイア・デ・サがサントメ島を奪回した。
18世紀にはサントメ島、プリンシペ島両島に対するポルトガル国王の統制は殆ど及ばず、また、フランスが数度に亘って両島を攻撃した。
1800年にブラジルからコーヒーが、1822年にカカオが導入された後、主にポルトガル人の不在地主と外国資本からなる農場主が絶大な権力を握り奴隷を使役するプランテーション経営がなされ、1860年代以後両島の経済は急速に拡大、1842年に約18コントに過ぎなかった両島の輸出額は、1910年には8000コント以上に達した。
1842年にポルトガルはイギリスと奴隷貿易を廃止する条約を結び、1856年に奴隷の親から生まれた子の解放を規定する法律が、1869年2月25日にポルトガル帝国全域で奴隷制を即時廃止する法律が制定され、サントメ・プリンシペ両島では1876年に公式に奴隷制度が廃止された。しかし、奴隷制度廃止と前後して1875年に植民地の原住民を労働させるための「奉公人制」を定めた法律が制定され、1878年に施行されたこの法律によって農業労働者は依然として奉公人制と呼ばれる実質的な奴隷制の下に置かれ、さらに1885年から1903年にかけて51,689人の奉公人がポルトガル領アンゴラから両島に導入された。この奉公人制はイギリスのチョコレート業者ウィリアム・キャンドベリイの報告書によってアメリカ合衆国、イギリス、ドイツ帝国などで大いに問題にされ、反ポルトガル運動がなされた。
独立運動
自治政府樹立から建国へ
1941年12月9日、サントメ島の民族運動が活発化したのを受けて、自治政府支配層のポルトガル人（ポルトガル王国亡命政府）がサントメ島及びプリンシペ島とその周辺への全ての利権を放棄することを約したことをきっかけに、その直後にポルトガル人に代わり上記地域を統治するサントメ・プリンシペ社会民主主義自治政府として成立した。これが現在のサントメ・プリンシペ社会民主主義共和国の母体である。
この自治政府は、ポルトガル人の植民的支配に抵抗して独立運動を展開していた現地サントメ人組織サントメ自決連盟（英:Sao Tome League for Self-Determination、SLD）と、大日本帝国連邦などの帝国主義政策に反対してサントメ島に亡命した日本人社会運動家グループ日聖社会主義者総連合、サントメ島での啓蒙活動に従事していた日本人団体海学会が中心となって樹立された。
自治政府首席は、後期独立運動を主導したマヌエル＝テレベンスであった。
1944年からはサハ・ソビエト共和国臨時政府（シベリア社会主義連邦共和国の前身組織）による後援を受けることとなった。
これによりテレベンス氏はサハ・ソビエトとの永久連携強化を宣言し、以後1977年までサントメ・プリンシペはサハ・ソビエト、そしてその後身のシベリア連邦のみとの国交を維持していくことになる。
また、1949年、ヤクーチア・ソビエト共和国（現シベリア・ソビエト社会主義連邦共和国） の成立直後にヤクーチアとの間で、サントメはヤクーチアを国家として認め、ヤクーチアはサントメの自治を認めるヤクーツク協約を締結した。
1952年には律令制を基盤とする政治体制が整ったため国家宣言を行い、同時に「サントメ・プリンシペ社会民主主義共和国律令」を正式施行した。
テレベンス首席は律令の規定により、国家元首に当たる初代最高閣僚会議議長となった。
この自治政府は、ポルトガル人の植民的支配に抵抗して独立運動を展開していた現地サントメ人組織サントメ自決連盟（英:Sao Tome League for Self-Determination、SLD）と、大日本帝国連邦などの帝国主義政策に反対してサントメ島に亡命した日本人社会運動家グループ日聖社会主義者総連合、サントメ島での啓蒙活動に従事していた日本人団体海学会が中心となって樹立された。
自治政府首席は、後期独立運動を主導したマヌエル＝テレベンスであった。
1944年からはサハ・ソビエト共和国臨時政府（シベリア社会主義連邦共和国の前身組織）による後援を受けることとなった。
これによりテレベンス氏はサハ・ソビエトとの永久連携強化を宣言し、以後1977年までサントメ・プリンシペはサハ・ソビエト、そしてその後身のシベリア連邦のみとの国交を維持していくことになる。
また、1949年、ヤクーチア・ソビエト共和国（現シベリア・ソビエト社会主義連邦共和国） の成立直後にヤクーチアとの間で、サントメはヤクーチアを国家として認め、ヤクーチアはサントメの自治を認めるヤクーツク協約を締結した。
1952年には律令制を基盤とする政治体制が整ったため国家宣言を行い、同時に「サントメ・プリンシペ社会民主主義共和国律令」を正式施行した。
テレベンス首席は律令の規定により、国家元首に当たる初代最高閣僚会議議長となった。
テレベンス政治
テレベンス氏は国家宣言前後より、ヤクーチア・ソビエトの政策を真似て「五ヵ年計画」を開始した。
しかし、その内実は商人に市場価格の自由設定を認め、報道規制を緩和するなど社会主義体制の根本から大きく外れたものや、田畑を全てカカオ栽培用地にするなど極端なものが多かった。
そのため経済は計画経済と市場経済が半分という状況となり、何度も不況に陥ったが、有り余った大量のカカオをヤクーチア・ソビエトに輸出するなどして、何とか食糧危機は免れた。
何度も国家を危機に立たせたテレベンス氏であったが、税制が所得の3%を徴収する租しか機能していなかったため、テレベンス氏は国民から崇められた。1965年に、テレベンス氏の「減税して好況を」という発言に多くの賛否の声が集まり、テレベンス氏が「増税して不況を」と発言を訂正したという出来事は有名である。
テレベンス氏は複数の政党に所属し、2年の任期終了や政権交代ごとに再度最高閣僚会議議長に祭り上げられた。そのため1952年からテレベンス氏が亡くなる1968年まで、首相である閣僚委員会総務大臣は10度かわったものの、最高閣僚会議議長は一貫してテレベンス氏であり続け、テレベンス氏率いる最高閣僚会議は第8次まで続いた。
初代閣僚委員会総務大臣となったニコラス・ダ・ルズダソラ（任:1952〜56）は、ヤクーチア・ソビエトへの通信使（のちの遣西使）を開始して同国との関係強化を目指した一方で、サントメ・プリンシペが絶対的な社会主義国家ではなく他主義を容認する国家であることを初めて公に名言した。
ルズダゾラの後に総務大臣となったピニェル・モンターニャス（任:1956〜1957）は、ルズダゾラの対右派融和政策を発展させ、民主党と連立政権を組んだ。しかし、これに共産党は反発し、一次クーデターを起こしてモンターニャス総務大臣を拘束し、民主党との連立解消を要求した。
閣僚委員会はその要求を呑んだが、共産党内では未だ現状維持派と政権奪取派が対立が続いており、さらに政権奪取派による二次クーデターが起こり、人民議会を封鎖して政権奪取派以外の議員が議場に入れないようにし、ジョルズ・アンダー＝クッジェル（任:1957）による新しい閣僚委員会が成立した。
しかし、労働党や民衆による大規模デモに伴った反共産党勢力による三次クーデターが勃発し、クッジェルは総務大臣を辞任し、共産党は議席を失い、実質的な解党に追い込まれた。
その後労働党を単一与党として、モンターニャスが総務大臣に復帰し、第2次モンターニャス内閣（1957〜60）が成立した。
1973年にはヤクーチア・ソビエトの国際的な国家承認に伴って、サントメ・プリンシペも国際的な国家承認を得た。
同年、旧共産党幹部はシベリア連邦で新たに成立したピャタコフ政権やユーラフリカ連邦の政権に取り入って支持を獲得し、共産党の再結成を号令して政治活動を再開した。共産党は1974年には議席を回復した。
しかし、その内実は商人に市場価格の自由設定を認め、報道規制を緩和するなど社会主義体制の根本から大きく外れたものや、田畑を全てカカオ栽培用地にするなど極端なものが多かった。
そのため経済は計画経済と市場経済が半分という状況となり、何度も不況に陥ったが、有り余った大量のカカオをヤクーチア・ソビエトに輸出するなどして、何とか食糧危機は免れた。
何度も国家を危機に立たせたテレベンス氏であったが、税制が所得の3%を徴収する租しか機能していなかったため、テレベンス氏は国民から崇められた。1965年に、テレベンス氏の「減税して好況を」という発言に多くの賛否の声が集まり、テレベンス氏が「増税して不況を」と発言を訂正したという出来事は有名である。
テレベンス氏は複数の政党に所属し、2年の任期終了や政権交代ごとに再度最高閣僚会議議長に祭り上げられた。そのため1952年からテレベンス氏が亡くなる1968年まで、首相である閣僚委員会総務大臣は10度かわったものの、最高閣僚会議議長は一貫してテレベンス氏であり続け、テレベンス氏率いる最高閣僚会議は第8次まで続いた。
初代閣僚委員会総務大臣となったニコラス・ダ・ルズダソラ（任:1952〜56）は、ヤクーチア・ソビエトへの通信使（のちの遣西使）を開始して同国との関係強化を目指した一方で、サントメ・プリンシペが絶対的な社会主義国家ではなく他主義を容認する国家であることを初めて公に名言した。
ルズダゾラの後に総務大臣となったピニェル・モンターニャス（任:1956〜1957）は、ルズダゾラの対右派融和政策を発展させ、民主党と連立政権を組んだ。しかし、これに共産党は反発し、一次クーデターを起こしてモンターニャス総務大臣を拘束し、民主党との連立解消を要求した。
閣僚委員会はその要求を呑んだが、共産党内では未だ現状維持派と政権奪取派が対立が続いており、さらに政権奪取派による二次クーデターが起こり、人民議会を封鎖して政権奪取派以外の議員が議場に入れないようにし、ジョルズ・アンダー＝クッジェル（任:1957）による新しい閣僚委員会が成立した。
しかし、労働党や民衆による大規模デモに伴った反共産党勢力による三次クーデターが勃発し、クッジェルは総務大臣を辞任し、共産党は議席を失い、実質的な解党に追い込まれた。
その後労働党を単一与党として、モンターニャスが総務大臣に復帰し、第2次モンターニャス内閣（1957〜60）が成立した。
1973年にはヤクーチア・ソビエトの国際的な国家承認に伴って、サントメ・プリンシペも国際的な国家承認を得た。
同年、旧共産党幹部はシベリア連邦で新たに成立したピャタコフ政権やユーラフリカ連邦の政権に取り入って支持を獲得し、共産党の再結成を号令して政治活動を再開した。共産党は1974年には議席を回復した。
サントメ＝プリンシペ内乱
1979年11月にテレベンス氏は亡くなり、テレベンス氏の遺言に基づき閣僚委員会は人民議会に大統領制あるいは王政に関する措置法案を提出した。大統領制導入に反発する共産党は民族院議場を占拠し、そこに民主党の極右派が突入して流血の惨事となった。
これに応じて国家が混乱状態にあるとして初めて特別総務委員会が設置された（委員長はカルロス・ディンヘイロ副総務大臣）。共産党はサントメ島を離れてプリンシペ島にプリンシペ人民評議会を設立、これにより事実上内乱に突入した（サントメ＝プリンシペ内乱）。
12月、最高閣僚会議議長不在に対処するため臨時的な国家元首職の暫定大統領として、7月にシベリア連邦より請来され、翌月サントメ・プリンシペの市民権を獲得していたミハイル・ゴルバチョフが就任した。
国内には治安維持として、シベリア連邦公安委員会1個師団とユーラフリカ連邦の武装人民警察が駐屯した。
また、内乱の後半から、各地でデモ活動が広がった。
サントメ島北方のアグア・グランデ県とロバタ県を中心とする約2000人のデモでは、サントメ・プリンシペ十字架同盟の支持を得て、デモ隊が｢国家自決・内擾収結・王政樹立｣のスローガンを掲げ、テレベンス前最高閣僚会議議長の子でありグアダルーペ市長のミゲル・テレベンスをリーダーとして担いだ。
島中央部のレンバ県を中心として、大統領制導入を求める数千人規模のデモが広がった。
首都サントメでは護令（護憲）派による大規模デモ・ストライキが始まった。
一方共産党の占拠するプリンシペ島では、プリンシペ進歩党を中心とするデモ隊が共産党の島退去を求めて運動が拡大。島民の約半数が参加するほど活発化した。
12月末、サントメ島の3種類のデモはサントメ中心街で衝突し、鎮圧に当たったシベリア連邦軍、武士・警察ともども議会に侵入するという大混乱が起こった（晦日の大騒擾）。
また、この混乱に乗じて共産党軍はついにサントメに侵入。サントメで市街戦が始まった。
しかし、1月に入るとユーラフリカ連邦共産党が日聖共産党をサントメ支部としてユーラフリカ共産党に組み込むことを発表。これを受け、5日に共産党は解党を宣言し、翌6日にネヴィス・フィレイラにて、政府と旧共産党勢力が和平協定に調印した。これにより内乱は終結。この内乱での犠牲者は818人に上った。
また、1月1日には王政樹立派が王政党を結成して、ミゲル＝テレベンスを｢王｣として即位させた。しかし当時政府はミゲル氏の国王即位を認めなかった。
内乱終結直後に前年7月に起こった極右派10数名がシベリア連邦東方のベーリング島に上陸し占拠した事件（ベーリング島事件）について証人喚問などが行われ、行動を起こした10数名のうち半数以上が民主党の党員だったことが発覚。政府は民主党に極右派の除名を求めた。これにより民主党は国民党として改組し、中道右派政党となった。
これに応じて国家が混乱状態にあるとして初めて特別総務委員会が設置された（委員長はカルロス・ディンヘイロ副総務大臣）。共産党はサントメ島を離れてプリンシペ島にプリンシペ人民評議会を設立、これにより事実上内乱に突入した（サントメ＝プリンシペ内乱）。
12月、最高閣僚会議議長不在に対処するため臨時的な国家元首職の暫定大統領として、7月にシベリア連邦より請来され、翌月サントメ・プリンシペの市民権を獲得していたミハイル・ゴルバチョフが就任した。
国内には治安維持として、シベリア連邦公安委員会1個師団とユーラフリカ連邦の武装人民警察が駐屯した。
また、内乱の後半から、各地でデモ活動が広がった。
サントメ島北方のアグア・グランデ県とロバタ県を中心とする約2000人のデモでは、サントメ・プリンシペ十字架同盟の支持を得て、デモ隊が｢国家自決・内擾収結・王政樹立｣のスローガンを掲げ、テレベンス前最高閣僚会議議長の子でありグアダルーペ市長のミゲル・テレベンスをリーダーとして担いだ。
島中央部のレンバ県を中心として、大統領制導入を求める数千人規模のデモが広がった。
首都サントメでは護令（護憲）派による大規模デモ・ストライキが始まった。
一方共産党の占拠するプリンシペ島では、プリンシペ進歩党を中心とするデモ隊が共産党の島退去を求めて運動が拡大。島民の約半数が参加するほど活発化した。
12月末、サントメ島の3種類のデモはサントメ中心街で衝突し、鎮圧に当たったシベリア連邦軍、武士・警察ともども議会に侵入するという大混乱が起こった（晦日の大騒擾）。
また、この混乱に乗じて共産党軍はついにサントメに侵入。サントメで市街戦が始まった。
しかし、1月に入るとユーラフリカ連邦共産党が日聖共産党をサントメ支部としてユーラフリカ共産党に組み込むことを発表。これを受け、5日に共産党は解党を宣言し、翌6日にネヴィス・フィレイラにて、政府と旧共産党勢力が和平協定に調印した。これにより内乱は終結。この内乱での犠牲者は818人に上った。
また、1月1日には王政樹立派が王政党を結成して、ミゲル＝テレベンスを｢王｣として即位させた。しかし当時政府はミゲル氏の国王即位を認めなかった。
内乱終結直後に前年7月に起こった極右派10数名がシベリア連邦東方のベーリング島に上陸し占拠した事件（ベーリング島事件）について証人喚問などが行われ、行動を起こした10数名のうち半数以上が民主党の党員だったことが発覚。政府は民主党に極右派の除名を求めた。これにより民主党は国民党として改組し、中道右派政党となった。
明建の改新
内乱が集結した翌1月7日から23日にかけて、キレビリュ総務大臣らは、ユーラフリカ、スペイン、アルビオン＝バラート、オーストララシアを訪問してこれらの国と基本条約を締結し、国交を樹立させた（通称外交開化の四条約）。これはシベリア連邦のもとでの自主的冊封国家としての旧来の国体からの脱出宣言でもあった。
1977年3月2日、王政樹立法が成立し、政府はミゲル氏の国王即位を認可。ミゲル氏は正式に｢大王（だいおう／おおきみ）｣として即位宣言を行い、ミゲル1世となった。
また新しく元号が建てられ、1977年は｢明建元年｣となった（典拠は『日本書紀』孝徳紀）。
8月、デモ活動がようやく収まって来たのを受けて特別総務委員会が解散された。ディンヘイロ委員長は、そのまま空席であった最高閣僚会議議長に就任した。
11月には、人民議会の総選挙と大統領、最高閣僚会議議長による新閣僚の任命により、カンポ＝プレジール内務卿を総務大臣とする新しい閣僚委員会が成立した。ゴルバチョフ大統領もこれと時を同じくして｢純粋なサントメ人民にこの職を譲る｣と表明して辞任した。大統領選挙が行われてデ・マドルガーダ民族院議長が第2代大統領として就任し、共同大統領制から単一大統領制に完全に移った。
国際社会との関わりと国内改革
新たに成立したカンポ＝プレジール内閣（1977〜82）は、テレベンス氏亡き後の更なる新体制確立を進めていった。
1978年3月、ミゲル1世の即位の礼及び戴冠の儀に出席するため来訪した、イギリス・シベリア・スペイン・ユーラフリカ・ランスポール・レゴネシアとサントメ・プリンシペの7カ国による代表者会談が行われ（サントメ七カ国会談）、サントメ合意が取りまとめられた。この規定により、我が国はレゴネシア・ランスポールと国交を結んだ。
カンポ＝プレジール内閣は、1980年まで2年以上に渡り全土の検地を実施し、これにより各地域によって差があった度量衡が統一され（1反＝300歩＝10a、1間＝6尺3寸＝1.8mなど）、新税導入などのための土地整理が進んだ。
80年にはレゴネシア公国との間に軍事同盟協約が締結され、以後レゴネシア軍が国内に駐留することとなった他、翌81年にはレゴネシア・マリネラとサイゴン貿易協定を締結し、いわゆるサイゴン貿易が開始された。
80年10月、1月に起こった総務大臣による舌禍事件（新市民舌禍事件）により内閣は総辞職。エンシーノ副総務大臣が組閣し、エンシーノ内閣（80〜）が成立した。
82年1月、アジア地域で極東大戦が勃発すると、レゴネシアとの軍事同盟に基づいて、この戦争に参加するか否かの議論が過熱した。しかし、ミゲル1世が海学会を通して公聴会で提出した、いわゆる「同盟吟味の宸翰」への対応について議論がまとまらず、結局戦争終結まで参戦することはなかった。
また、同月には大日本帝国連邦の民間軍事組織侍ジャパンの構成員50余名が、サントメ国際空港で乱暴を働く事件が発生。武下毅兵部卿・兵部卿直属武士団と決闘を行ったあと、ユーラフリカ軍の仲介により事件は収束した（侍ジャパンの変）。この事件は極東大戦の初戦に数えられることもある。
82年10月、大王・大統領の職掌や議会の新税制定権などを初めて明文化した明建格式が施行された。また、これに基づいて新税法も施行され、社会保障制度が開始された。
また同月、サントメの主導により、サントメの領域とアフリカ地域の世界連合信託統治領を構成地域として、アフリカ非核兵器地帯を成立させた。
内乱終結から明建格式施行の一連の改革を、政府は大化の改新になぞらえ、｢明建の改新｣と呼んだ。
コンゴ情勢とサントメ・プリンシペ
1984年1月、コンゴ（ザイール）地域に、イギリスの保護のもと、自由コンゴ共和国が成立した。しかし、その直後カタンガ地域が分離独立を宣言し、コンゴ動乱が始まった。サントメとイギリスは動乱に対する調整機関としてコンゴ＝カタンガ動乱和平諮問協議会を設置し、一時カタンガ共和国の独立を承認したが、最終的にはカタンガ地域を「住民の支持を得ていない独立」と断定し、イギリス軍はカタンガ地域への本格的な武力制圧を開始した。
この動きに対して、カタンガ地域を支援していたユーラフリカ連邦がカタンガ地域での水爆実験の実施を発表し、サントメはアフリカ非核兵器地帯の枠組みの存立が危ぶまれるとして強い懸念を示した。サントメはアフリカ非核兵器地帯に人民コミューン連邦を引き入れ、非核兵器地帯の枠組みの強化を図る他、国際原子力機関（IAEA）の設置や核不拡散条約（NPT）の制定を推進し、核兵器拡散の抑止を狙った。また、同時期にはイギリスと聖英通商航海条約を締結し、海上交流が推進された。
急速な経済成長を助けた一方、人口急増や貧富の拡大といった問題を解決できず、コンゴ地域を取り巻く情勢への対応に右往左往したエンシーノ内閣は、野党から不信任案が度々提出されて、同年8月、ついに内閣は総辞職した。
震災と恐慌
エンシーノ内閣に代わってレセルバ内閣が成立した翌日の8月24日、サントメ島北東沖を震源とするマグニチュード8.6相当の大地震が発生し、最大20mに及ぶ大津波がサントメ・プリンシペ両島の海岸部を襲った。首都サントメは政府官庁や大王宮が浸水した他、国内唯一の中央銀行や株式市場が壊滅し、国家の非常事態が宣言され、ミゲル1世はサントメ島南部のサン・ジョアン・ドス・アンゴラレスへの奠都を発表した（まもなくメトロポ・アンガレスに改名）。
政府は国内がどれほどのインフレ状況か把握できず、手探りで対策を実施して行った。
まず政府は、サントメ中央銀行が停止して金融政策が不可能になったため、イギリスから1ポンド札を大量借入れし、ドブラ印を押して国内紙幣にして、貨幣流通の活性化を促し、貨幣の需給を均衡化しようとした。また、アンゴラレス第一銀行本店でモラトリアムが実施され、同銀行を第2の中央銀行とし、自国貨幣の発券を再開させようとした。しかし、これが実施中である旨を樅山宣謙大蔵卿が初めて公表した際、樅山大蔵卿が地方銀行も対象になる可能性があると受け取れる失言をし、これを機に各地に取り付け騒ぎが拡大し、84年末までには国内の金融機関の3割が倒産し、それが企業や個人に重大な影響を及ぼすという異例の事態となった（水泡恐慌）。
こうして政権は支持を失っていき、11月に労働党が総選挙で大敗北を喫して、レセルバ内閣は組閣からわずか77日で総辞職を余儀なくされ、これが最後の労働党単独内閣となった。
「挙国一致」内閣の成立
総選挙後に総務大臣に就任したのが、国民党総理のオスカル・モンテソンであった。モンテソン内閣は、国民党・労働党・十字架同盟の3党連立内閣であった。
丙寅革命
革命新政府の内政
寿徳の大乱
政治
サントメ・プリンシペは社会主義体制と律令制に倣った独自の政治体制をとる国家である。評議府と朝議府の｢2つの政治議会｣で構成され、これらを最高閣僚会議が統轄している。
大まかに、評議府は近代欧州的で慎重な審議、朝議府は前近代日本的で迅速な審議を行う政府だと区別できる。
元首であるサントメ・プリンシペの最高閣僚会議議長は、国民の直接選挙により選出される。任期は限られてはいないが、選挙による議席の変化に伴い続投か交代が決定する。サントメ・プリンシペの首相である閣僚委員会総務大臣は人民会議が選出し、大統領が任命する。内閣に相当する閣僚委員会の首相以外のメンバーは、首相の指名に基づき元首が任命する。
元首と首相は原則サントメ・プリンシペ人またはサントメ・プリンシペ人と日本人の混血2世しか就任できない。
立法府は評議府の衆議院と朝議府の評定院の二院制で、正式名称は人民会議である。定数はそれぞれ100議席で、議員は大選挙区制に基づき国民の直接選挙により選出される。議員の任期は4年である。
行政府は人民会議で決定した予算などの運営をする評議府の閣僚委員会、評議府と朝議府、行政府と立法府の仲介や人民会議閉会時の緊急指令の発令などを行う最高閣僚会議に分かれるが、最高閣僚会議が最高政務機関と位置づけられている。
朝議府には政務諮問機関の蔵人所がある。
司法府は刑事事件などを扱う評議府の国民大審院、民事事件を扱う朝議府の奉行弾正所が同位の最高機関として位置づけられている。
大まかに、評議府は近代欧州的で慎重な審議、朝議府は前近代日本的で迅速な審議を行う政府だと区別できる。
元首であるサントメ・プリンシペの最高閣僚会議議長は、国民の直接選挙により選出される。任期は限られてはいないが、選挙による議席の変化に伴い続投か交代が決定する。サントメ・プリンシペの首相である閣僚委員会総務大臣は人民会議が選出し、大統領が任命する。内閣に相当する閣僚委員会の首相以外のメンバーは、首相の指名に基づき元首が任命する。
元首と首相は原則サントメ・プリンシペ人またはサントメ・プリンシペ人と日本人の混血2世しか就任できない。
立法府は評議府の衆議院と朝議府の評定院の二院制で、正式名称は人民会議である。定数はそれぞれ100議席で、議員は大選挙区制に基づき国民の直接選挙により選出される。議員の任期は4年である。
行政府は人民会議で決定した予算などの運営をする評議府の閣僚委員会、評議府と朝議府、行政府と立法府の仲介や人民会議閉会時の緊急指令の発令などを行う最高閣僚会議に分かれるが、最高閣僚会議が最高政務機関と位置づけられている。
朝議府には政務諮問機関の蔵人所がある。
司法府は刑事事件などを扱う評議府の国民大審院、民事事件を扱う朝議府の奉行弾正所が同位の最高機関として位置づけられている。
現在議席を持つ政党や政治的影響力のある学派
サントメ・プリンシペ自決連盟（SPLD）
1911年、前年のボルトガルでの第一共和政の開始とポルトガル王室のサントメ島への亡命を受けて現地人によってサントメで結成された、サントメ・プリンシペ地域のポルトガル人からの独立を目指した政治団体サントメ独立民主同盟を前身とする。
この団体は翌年ポルトガル王国亡命政府によって弾圧され解散命令を受けたが、引き続き水面下での活動が続けられた。1939年には日聖社会主義者総連合と海学会の後援を受けて再度表立っての活動が開始され、同年にサントメ自決連盟（SLD）と改名し、41年の自治政府成立までの一連の独立運動を主導した。42年、サントメ・プリンシペ自決連盟（SPLD）と改称した。
SPLD系政党
サントメ・プリンシペ労働党〔中道左派〕
1936年結成。SPLD系政党の中で最大派閥の地位を維持し、自治政府成立以来の第1与党。軍縮派が多くを占める。
サントメ・プリンシペ解放民主同盟〔左派〕
1984年の震災後に、労働党を離脱した保守主義系左派が結成した政党。86年現在は最大野党として、改新党とサントメ・プリンシペ民主連合を結成して、政府との対決姿勢を鮮明にしている。
サントメ・プリンシペ改新党〔右派〕
1984年の震災後に、労働党を離脱した革新主義系右派が結成した政党。現在は最大野党として、解放民主同盟とサントメ・プリンシペ民主連合を結成して、政府との対決姿勢を鮮明にしている。
サントメ・プリンシペ国民党〔中道右派〕
1940年にサントメ・プリンシペ民主党として結成。SPLD系政党の中で右派の最大党派。自治政府成立以来の第1野党。76年にベーリング島事件を起こし、77年に極右派を除いて改名・再結成した。 84年の震災後の総選挙で議席を伸ばし、政権与党となる。軍縮派と軍拡派で半数ごとに分かれる。
サントメ・プリンシペ十字架同盟〔中道〕
1942年結成。キリスト教カトリック系の政党。84年成立の第1次モンテソン内閣で与党参画。
プリンシペ進歩党〔中道左派〕
自治政府成立（1941年）直後に結成。プリンシペ島及びその周辺の諸島の住民の政治参画を目指す政党。議席は少数。84年成立の第1次モンテソン内閣で与党参画。85年末、民主連合に加入するが、 86年の第2次モンテソン内閣成立で与党参画し、脱退した。
日聖社会主義者総連合
1910年の大逆事件を受けて社会主義運動の弾圧を危惧し、サントメ島に亡命した日本の社会主義思想家や社会主義学者によって結成された社会主義団体。結成後には現地人の加入も増えていき、1970年代に構成員のうち半数が現地人となった。SLDの独立運動を支援し、サントメ・プリンシペ地域に社会主義思想を広めた。自治政府成立後にも多くの政治参画をし、社会主義的な国家体制をつくりあげた。略称は聖社連。
聖社連系政党
日聖社会労働党〔極左〕
1915年結成。サントメ・プリンシペ地域における最初の政党。海学会の結成や日聖共産党の解党を受けて中道左派政党から極左政党となる。自治政府成立時は野党第2党であった。
サントメ・プリンシペ社会党〔中道左派〕
1939年に聖社連とSLDの支援を受けた現地人が結成した。85年末、民主連合に加入するが、86年の第2次モンテソン内閣成立で与党参画し、脱退した。
（日聖共産党〔左派〕）
1938年に、海学会系政党に対抗する極左政党として結成された。57年にクーデターを起こしたことで、政府により極端な思想運動が国内を分裂させる恐れがあるとして、同年に解党命令を受け、日聖社会労働党に吸収される形となった。73年にシベリア・ソビエト連邦の要請で中道左派政党として再結党したが、議席は少数であった。76年にサントメ＝プリンシペ内乱を起こし、77年にユーラフリカ連邦共産党に吸収され、事実上解党した。78年にはユーラフリカ連邦共産党に合流しなかった元共産党員により、抗日サントメ共産主義戦線が結成された。
海学会
1919年の森戸事件により社会主義的学術研究の弾圧を恐れて、聖社連の招きを受けてサントメ島に亡命した日本人の社会主義学者によって、22年に社会主義啓蒙会として結成された。40年に津田左右吉の著書が発禁されたのを受けてサントメ島に亡命してきた歴史学者などが合流し、社会主義学者団体から単なる学者団体に変わった。41年に海学会と改称。
海学会諸学派
海学会は次のように様々な学派に分かれているが、これらは政党ではない。海学会は政党を結成しない代わりに人民議会の公聴会に出席するなどして政治的に影響力を持っている。
この国の政治機構が複雑かつ時代超越的な理由は、律令制定の過程でこの諸学派が様々な持論を公聴会に持ち込み、それが度々議会で承認されてきたことが大きい。
（未記述）
社会
北部（ロバタ県）
狩猟・採集・漁労・農耕・牧畜に代表される原始・古代社会である。奴隷制が未だ各地に残っており、余剰生産物を巡って内紛も多く起こるため、政府からは取り締まりの強化対象地域となっている。
サントメ＝プリンシペ内乱のときにこの地域から王政樹立派のデモが起こったのは、古代社会ゆえの強力なリーダーを求めたためである。
サントメ＝プリンシペ内乱のときにこの地域から王政樹立派のデモが起こったのは、古代社会ゆえの強力なリーダーを求めたためである。
西部（レンバ県）
国内の荘園の8割が集中し、また社会的階層分化がされた封建社会が成立しており、総じて中世社会に近い。荘園の領主は主に政府、王室、教会、寺社でありる。カカオのプランテーション農園が広がっている。
南部（カウエ県）
北部・西部と比べて武士の駐屯所が多くあり、度量衡が統一され、自国貨幣が多く流通している。総じて近世社会に近い。
東部（カンタガロ県、メ＝ゾシ県）
都市には煉瓦街があり、県政も整っている他、ライフラインが広く整備された近代社会である。また、巨大な資本家グループが複数あるとともに社会運動・労働運動が盛んである。人口が最も集中している地域である。
首都部（アグア・グランデ県）
中心部にはビル群があり、先進的なものがいち早く取り入れられる現代社会の地域。
土地制度
サントメ・プリンシペの土地制度は、社会主義思想に基づいたものに古代・中世日本のそれに似せたものを合わせたものである。
地方の農村には、主に村単位で構成された集団農場カカオホーズがある。これは、これを構成する農民が共同で全ての生産手段を所有するというソビエト連邦でのコルホーズに似せたものである。しかし、複数のカカオホーズは農民から選出されるリーダーは名主（武芸を巧とする者は騎士）と呼ばれ、名主は他の農民から税を集め、そのカカオホーズを管轄する県庁あるいは寺院に納税する。そして名主からの納税を受けた県庁・寺院はその一部を国に納める、という古代・中世日本の制度に基づいた独自の仕組みもある。また、名主は県庁と国の命令を受けた寺院により、そのカカオホーズの土地や生産手段の管理計画・開発計画の提出が求められる。
明建の改新時、検地事業が行われたことにより、権利の所在が入り組んだ地域が整理され、またカカオの輸出が急拡大し、多くのカカオホーズでは利潤管理の必要性が発生し、その結果企業化が次々と起こった。名主は半資本家化するとともに、農民が等しくそれなりの資金を持つようになった*1。
地方の農村には、主に村単位で構成された集団農場カカオホーズがある。これは、これを構成する農民が共同で全ての生産手段を所有するというソビエト連邦でのコルホーズに似せたものである。しかし、複数のカカオホーズは農民から選出されるリーダーは名主（武芸を巧とする者は騎士）と呼ばれ、名主は他の農民から税を集め、そのカカオホーズを管轄する県庁あるいは寺院に納税する。そして名主からの納税を受けた県庁・寺院はその一部を国に納める、という古代・中世日本の制度に基づいた独自の仕組みもある。また、名主は県庁と国の命令を受けた寺院により、そのカカオホーズの土地や生産手段の管理計画・開発計画の提出が求められる。
明建の改新時、検地事業が行われたことにより、権利の所在が入り組んだ地域が整理され、またカカオの輸出が急拡大し、多くのカカオホーズでは利潤管理の必要性が発生し、その結果企業化が次々と起こった。名主は半資本家化するとともに、農民が等しくそれなりの資金を持つようになった*1。
経済（参考文献）
帝国主義の時代、アフリカやインドネシアといった列強の植民地に、カカオの栽培は拡散していき、1910年にはサントメ島が世界最大のカカオ輸出地になるなど、カカオ生産の拠点はアフリカにシフトした。1905年にイギリスのジャーナリスト、ヘンリー・ウッド・ネヴィンソンがサントメ島を取材し、レポートや「現代の奴隷制」といった著作で奴隷的な労働の実態を明らかにし、センセーションを巻き起こした。
外交
1949年、ヤクーツク協約締結し国交を樹立。それ以来ほぼ毎年外交官と留学生を遣西使として派遣している。1977年までサントメ・プリンシペが唯一国交を結んでいる国だった。1977年、サントメ・プリンシペ＝シベリア和親条約を締結し相互最恵国待遇を規定した。
1977年、アクラ条約を締結し、国交を樹立した。
1977年、マルメ条約を締結し、国交を樹立し、相互軍事協力を約した。
1977年に、当時単一国であったオーストララシアと国交樹立のため締結したキャンベラ条約を、イギリス連合国成立後、同国に継承した。
パンアジア連邦（旧レゴネシア公国）
1978年、サントメ合意に伴いサントメ・プリンシペ＝レゴネシア基本条約を締結し、国交を樹立した。同年サントメ・プリンシペ＝レゴネシア修好通商条約を締結し、相互最恵国待遇を規定した。81年には軍事同盟を締結し、国内にはレゴネシア軍が駐留している。
（アルビオン＝バーラト）
1977年、マンチェスター共同声明を確認し、国交を樹立した。
（ランスポール共和国)
1978年、サントメ合意に伴いサントメ・プリンシペ＝ランスポール基本条約を締結し、国交を樹立した。
軍事
1979年現在では対外派遣可能な兵士は15人おり、シベリア連邦（当時）より贈与された大砲30門が配備されている。空軍は存在しないが、レゴネシア公国より贈られた戦闘機が4機ある。レゴネシアから軍事顧問が派遣されている。
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